雲南普洱茶

(うんなんプーアルちゃ / Yun nan pu er cha)

【特徴】

雲南省南部の普洱県がお茶の集散地であったために「普洱に集められたお茶」はこの名で呼ばれるようになった。
そのため、一口に「普洱茶」と言っても、製造方法が異なる熟茶や生茶、形状が異なる餅茶や散茶などさまざま。


ワインのように何年も寝かせることで、特有の熟成した味わいに仕上がるため、
古いものほど価値が高くなるとされており、40~50年モノが市場に出回ることは殆どない。

 

<熟茶>※麹菌などの作用により2~3年で飲み頃になる
・形状:潤いのある烏色。緩くねじられている
・水色:深みのある黒褐色
・香り:まろやかでほのかに甘みを帯びた独特の陳香
・味わい:よく熟成したものほどまろやかで渋味や苦味は殆ど感じない


<生茶>※年月をかけて自然発酵させたもの
・形状:若いものは深緑色、年代物は褐色
・水色:透明感のある明るい薄緑色
・香り:清々しい香り。古い家のようなこもったような香りも感じる
・味わい:総じて爽やかだが、若いものほどピリッとした刺激を感じる

 

 

【産地】

雲南省思茅市、西双版納(シーサンパンナ)など

・海抜:1,800~2,000m
・年間平均気温:13~20℃
・年間平均降雨量:1,000~1,500mm
・土壌:肥沃、深厚、柔軟地質、有機物を多く含む

 

 

【歴史・逸話】

  • 南宋時代の李石が著した『続博物志』の記述によると、普洱茶は唐代から西藩地方(現在の雲南省)で生産され始めた。
  • 普洱茶の発祥については諸説あるが、雲南は辺境の山奥であるため、かつては主要な消費地へ運搬するのに半年から1年ほどの長い時間を要した。運んでる途中、温度や湿度の変化によって茶葉が酸化し、現代の普洱茶に通じる独特の味や香りが醸成されたといわれている。
  • 明の万暦年間(1573~1620年)に「普洱茶」という名称が付いた。
  • 清代の趙学敏が著した『本草綱目拾遺』には、普洱茶は消化不良を直し胃の健康を保つと記されている。
  • 『紅楼夢』六十三巻にて、自分の誕生日で満腹になり消化が良くないと言う宝玉に対して、林之孝の夫人が普洱茶を飲むように薦めている。
  • 以前は広東などの限られた地域で飲まれていたが、科学的な研究によって健康茶としての効能が注目されたり、ビンテージもののブーム等によって近年知名度が一気に高まった。日本でも「プーアル茶」として広く知られている。
  • 「普洱茶=かび臭い」というイメージも根強いが、日本における納豆と同様に、近年では研究が進みかび臭くない普洱茶も作られている。
  • 茶樹は喬木型大葉種で優良品種の一つ。大葉茶樹は芽生えが早く、若芽が長持ちして茶葉が大きく産毛が多い。茶葉質は柔らかく、新鮮な茶場は十分に水分を含んでいる。

 

 

【現地卸値参考価格】(2015年)

(熟茶/普洱茶磚)
・1年物:10~30元/50g
・3~5年物:10~40元/50g
・10年以上:熟成状態によって20元から数千元以上とかなりバラツキが出る。

(生茶/巴達古樹茶)
・新茶:10~50元/50g
・熟成した年代物はバラつきが大きく40~700元/50gなど